新型コロナウィルス

デルタ株とワクチン、ウィルスの変異

私達の生活と新型コロナウィルスの関係は新たな段階に入っています。

今までの楽観的な見通し・・・例えば、ただの風邪である、コロナウィルスは暑さに弱いので夏には収束する、子供には感染しない、特効薬が開発される・・・はことごとく裏切られてきました。

ワクチンでコロナは終息する。この見通しも厳しくなってきました。イギリスやイスラエルなど、既にワクチン接種が進んでいる国でも感染の急激な再増加が見られます。さらにワクチンの有効性もウィルスの変異によって減弱しています。元々のコロナウィルスであるアルファ株から、現在はデルタ株へと変異して感染力と毒性を増しています。

しかし、なぜウィルスは変異するのでしょうか?人間と違い、ウィルスに意思はありません。環境に適応しようとして努力したり、生活改善を図ったりする訳ではないのです。ウィルスは人の体の中で増殖します。増殖の過程で自分のコピーを作り出すのですが、その過程でミスコピーが起こることがあります。それがたまたま感染力が強くなる変化になり得るのです。もちろん、感染力が弱くなる変化もあるのでしょうが、そういうウィルスは広がらないため、私達の目には入りません。人から人へ、感染して増殖する機会が多くなればなるほど変異の可能性は高まると言えるでしょう。
ワクチンも変異に対応して改良されますが、先手をうつのは必ずウィルスです。人間に新たな変異を予測する術はありません。

こうした事実から分かる対策はなんでしょうか?
ゼロコロナが最も根本的な解決策だと思います。問題はそれが実現可能かどうか、とういう点です。
考え方の1つにグリーンゾーン戦略があります。ゼロコロナを達成した国や地域(県や市、町でなど小さい単位の方がなお良いでしょう)同士で、人の行き来を再開するという考え方です。ゼロコロナを大きな国の単位で達成するのは難しいです。人の流れが制御できないからです。思考実験として、もし市や町単位でのロックダウン(市外への行き来はなしと仮定して)を、コロナの潜伏期間の2週間+家族に感染して発症までの潜伏期間の2週間、合計4週間を実行すれば、その町の感染者はゼロに近づくはずです。ゼロを達成した町同士での往来を再開すれば、これはかなり有効な戦略と思えます。


台湾やニュージーランド、中国はゼロコロナを目指して、限りなく目標に近づいている国です。
イギリスは、ワクチンで重症化を抑えながら(それでも1日100名以上の方が亡くなられています。)コロナと共生する方針です。日本はどうするのでしょうか?これは医療の問題に留まらず、人生観、倫理観が問われる問題です。
国のリーダーには、強力なリーダーシップが求められます。

現状、個人単位で出来ることは、ワクチン接種、不織布マスクの着用、手指消毒、換気、などを組み合わせることです。リスクの低減は掛け算ですので、どれか1つに頼らず、全てを実行することを心がけましょう。

当院は、これからも皆様の健康を守り、安心な生活に少しでも貢献できるように努力していく所存です。


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